目的
本会は、日本語学・言語学・比較言語学・対照言語学・応用言語学言・語教育学およびこれらに関連する領域分野の研究を発展させることを目的とする。
会長挨拶
「首都大学東京 言語研究会」は、2014年8月に首都大学東京および他大学の有志一同の協力によって発足しました。
「首都大学東京 言語研究会」の発足には、首都大学東京の前身である東京都立大学以来の大学学科改編の歴史がその背景にあります。
かつての東京都立大学の人文学部文学科(国文学教室)には、国語・国文学研究に係る主な二つの学術雑誌がありました。一つは、現在もその名称で活動している「東京都立大学国語国文学会」の学会誌『都大論究』です。同誌は、1961年12月より現在に至るまで発刊されています。
二つめは、『日本語研究』です。『日本語研究』は、東京都立大学人文学部教授であった言語学の中本正智(なかもとまさちえ)先生(1936〜1994)が、東京都立大学の国語学研究室における国語学・言語学の研究成果を発表する場として、中本先生が個人資金を投じられて1978年3月に発刊された学術雑誌です。同誌は、国文学教室での国語学系の学術雑誌として刊行が継続されていました。
しかし、2005年4月に、東京都の設置する他の東京都立科学技術大学・東京都立保健科学大学・東京都立短期大学と東京都立大学とが統合され、新たに、公立大学法人首都大学東京が設置されると、東京都立大学人文学部の国文学教室は、学科改編によって、大学院人文科学研究科文化関係論専攻の日本文学教室(注1)と、大学院人文科学研究科人間科学専攻の日本語教育学教室(注2)との二つの教室に分裂しました。
新大学設立による学科改編が直接の契機となって、旧東京都立大学の国語学・言語学系の教員の学外流出が生じ、旧東京都立大学の国文学教室内にあった国語学研究室は、公立大学法人首都大学東京において事実上消滅したのです。
公立大学法人首都大学東京の設立後、「東京都立大学国語国文学会」の学会誌『都大論究』は、主として日本文学研究における研究成果の発表の場となりました。
また、旧東京都立大学時代に中本正智先生が発刊された学術誌『日本語研究』は、日本語教育学教室が、2008年に新たに設立した学内学会「首都大学東京・東京都立大学 日本語・日本語教育研究会(略称TMU)」の学会誌とされました。これにより、『日本語研究』は主として日本語教育学の分野における研究成果等を掲載する雑誌となり、当初の国語学・言語学分野の学術誌としての性格が大きく変更されて現在に至っています。
このような経緯を踏まえて、公立大学法人首都大学東京における、国語学・言語学分野の研究の中軸となるべき研究の場と、その研究成果を公開する会誌の必要性とが痛感されるようになりました。
そこで、日本語学(国語学)・言語学およびそれに関連する領域分野の研究を発展させることを目的として「首都大学東京 言語研究会」が発足しました。
本会が、会員諸賢の活発な研究活動とその公開のための一助となれば、これに勝る喜びはありません。
2014年8月
「首都大学東京 言語研究会」の発足には、首都大学東京の前身である東京都立大学以来の大学学科改編の歴史がその背景にあります。
かつての東京都立大学の人文学部文学科(国文学教室)には、国語・国文学研究に係る主な二つの学術雑誌がありました。一つは、現在もその名称で活動している「東京都立大学国語国文学会」の学会誌『都大論究』です。同誌は、1961年12月より現在に至るまで発刊されています。
二つめは、『日本語研究』です。『日本語研究』は、東京都立大学人文学部教授であった言語学の中本正智(なかもとまさちえ)先生(1936〜1994)が、東京都立大学の国語学研究室における国語学・言語学の研究成果を発表する場として、中本先生が個人資金を投じられて1978年3月に発刊された学術雑誌です。同誌は、国文学教室での国語学系の学術雑誌として刊行が継続されていました。
しかし、2005年4月に、東京都の設置する他の東京都立科学技術大学・東京都立保健科学大学・東京都立短期大学と東京都立大学とが統合され、新たに、公立大学法人首都大学東京が設置されると、東京都立大学人文学部の国文学教室は、学科改編によって、大学院人文科学研究科文化関係論専攻の日本文学教室(注1)と、大学院人文科学研究科人間科学専攻の日本語教育学教室(注2)との二つの教室に分裂しました。
新大学設立による学科改編が直接の契機となって、旧東京都立大学の国語学・言語学系の教員の学外流出が生じ、旧東京都立大学の国文学教室内にあった国語学研究室は、公立大学法人首都大学東京において事実上消滅したのです。
公立大学法人首都大学東京の設立後、「東京都立大学国語国文学会」の学会誌『都大論究』は、主として日本文学研究における研究成果の発表の場となりました。
また、旧東京都立大学時代に中本正智先生が発刊された学術誌『日本語研究』は、日本語教育学教室が、2008年に新たに設立した学内学会「首都大学東京・東京都立大学 日本語・日本語教育研究会(略称TMU)」の学会誌とされました。これにより、『日本語研究』は主として日本語教育学の分野における研究成果等を掲載する雑誌となり、当初の国語学・言語学分野の学術誌としての性格が大きく変更されて現在に至っています。
このような経緯を踏まえて、公立大学法人首都大学東京における、国語学・言語学分野の研究の中軸となるべき研究の場と、その研究成果を公開する会誌の必要性とが痛感されるようになりました。
そこで、日本語学(国語学)・言語学およびそれに関連する領域分野の研究を発展させることを目的として「首都大学東京 言語研究会」が発足しました。
本会が、会員諸賢の活発な研究活動とその公開のための一助となれば、これに勝る喜びはありません。
2014年8月
首都大学東京 言語研究会
会長 浅川 哲也
会長 浅川 哲也
(注1)都市教養学部としては、国文学教室は中国文学教室と統合されてアジア・日本文化コースとなり、名称が日本文学教室となった。
(注2)日本語教育学教室は、当初、都市教養学部に所属することができず、部局としては学部ではなく、「オープンユニバーシティ」に所属していた。2014年4月に日本語教育学教室は、「オープンユニバーシティ」から、都市教養学部人文社会系に所属のみ変更となった。さらに、2018年4月に大学組織が再編され、日本語教育学教室は、都市教養学部 人文・社会系 心理学・教育学コースに位置づけられ、同年に第1期の学部生を迎え入れた。
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(注2)日本語教育学教室は、当初、都市教養学部に所属することができず、部局としては学部ではなく、「オープンユニバーシティ」に所属していた。2014年4月に日本語教育学教室は、「オープンユニバーシティ」から、都市教養学部人文社会系に所属のみ変更となった。さらに、2018年4月に大学組織が再編され、日本語教育学教室は、都市教養学部 人文・社会系 心理学・教育学コースに位置づけられ、同年に第1期の学部生を迎え入れた。
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お知らせ
学会名称の変更について
2020年4月1日をもって、公立大学法人首都大学東京が、その大学名称を変更し、公立大学法人東京都立大学となりました。これは、在学生の在籍期間中に首都大学東京と東京都立大学とが併置されるというような移行期間を設けることなく、学部・大学院など、一斉に大学名称を東京都立大学に変更するというものです。
これにより、2020年4月1日時点で、本学に在籍するすべての学生・大学院生は、同日より東京都立大学の学生となり、また、同大学大学院の大学院生となりました。 現在の学部2年生以上、および、大学院修士課程・博士課程の2年生以上の、2019年度以前に「首都大学東京」に入学した学生・大学院生は、入学時と卒業時とで、大学・大学院の名称とが異なるということとなりました。
また、現在在職中の教職員は、すべて公立大学法人東京都立大学の所属となりました。過去に退職され、「首都大学東京名誉教授」となった教員は「東京都立大学名誉教授」に職名が読み替えとなるということです。
この間の経緯を振り返れば、2005年4月1日に、当時の東京都立大学と、東京都立科学技術大学・東京都立保健科学大学・東京都立短期大学とが統廃合され、「首都大学東京」という新大学が設立されました。旧都立大学四大学が改編されたときに、当時の東京都立大学人文学部文学科国文学専攻が改編され、伝統ある東京都立大学の国語学・日本語学の研究室は事実上消滅したのです。
本学会は、改変された首都大学東京において、国語学・日本語学の研究の灯を絶やすまじ、と願って設立されたものです。
開学後、15年目にして大学名は再び変更されるに至りました。しかし、これは大学の名称を変更するにとどまるものであり、現状の学部・大学院の学科編成に変更があるわけではありません。大学名称を冠する学会としては、この事態に対応しなければならません。
本学会の運営委員会において協議した結果、本学会の名称「首都大学東京 言語研究会」を、「東京都立大学 言語研究会」に変更することと致しました。
会員のみなさまには、何卒、御理解と御諒解とを賜わりたいと存じます。
2020年5月
これにより、2020年4月1日時点で、本学に在籍するすべての学生・大学院生は、同日より東京都立大学の学生となり、また、同大学大学院の大学院生となりました。 現在の学部2年生以上、および、大学院修士課程・博士課程の2年生以上の、2019年度以前に「首都大学東京」に入学した学生・大学院生は、入学時と卒業時とで、大学・大学院の名称とが異なるということとなりました。
また、現在在職中の教職員は、すべて公立大学法人東京都立大学の所属となりました。過去に退職され、「首都大学東京名誉教授」となった教員は「東京都立大学名誉教授」に職名が読み替えとなるということです。
この間の経緯を振り返れば、2005年4月1日に、当時の東京都立大学と、東京都立科学技術大学・東京都立保健科学大学・東京都立短期大学とが統廃合され、「首都大学東京」という新大学が設立されました。旧都立大学四大学が改編されたときに、当時の東京都立大学人文学部文学科国文学専攻が改編され、伝統ある東京都立大学の国語学・日本語学の研究室は事実上消滅したのです。
本学会は、改変された首都大学東京において、国語学・日本語学の研究の灯を絶やすまじ、と願って設立されたものです。
開学後、15年目にして大学名は再び変更されるに至りました。しかし、これは大学の名称を変更するにとどまるものであり、現状の学部・大学院の学科編成に変更があるわけではありません。大学名称を冠する学会としては、この事態に対応しなければならません。
本学会の運営委員会において協議した結果、本学会の名称「首都大学東京 言語研究会」を、「東京都立大学 言語研究会」に変更することと致しました。
会員のみなさまには、何卒、御理解と御諒解とを賜わりたいと存じます。
2020年5月
東京都立大学 言語研究会
会長 浅川 哲也
会長 浅川 哲也